2016年5月9日月曜日

【エホバの証人を辞めたあなたのために 4】 唯一絶対神に従わないとマズかった理由は? ~そうだったのか!聖書の不思議~




 あなたがエホバの証人の信仰を持っていたときには、あなたはなぜ



「エホバだけを信じなくてはいけない」



と思っていたのでしょうか?



 聖書にそう書いてあるから?それとも、誰かにそう言われたから?



 いかがでしょう。





 ほとんどの人は、「伝道をしてきた、兄弟姉妹にそう言われたから」なんとなくそう信じていったのだと思います。




 実は聖書が書かれた時代にもまったくおなじことが起きていました。



「エホバだけを信じなくてはいけない」


というメッセージを発信していた人間がいたのです。



 そして、彼や彼らはちゃんと目的があってそのメッセージを聖書に書き連ねてゆきました。



 なぜなら、ヘブライ人はとんでもない目にあっていたからです。





 そのためには、へブライ人たちがどんな歴史を背負っているかを知らなくてはなりません。


 そこで、今回はヘブライ人たちの悲しい歴史を振り返りながら、「神とエホバの成立」の様子を踏まえながら解説したいと思います。




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 ヘブライ人たちは、そもそもどこからスタートした氏族なのかよくわかっていません。紀元前1207年のエジプトの記録に「イスラエル人がいるらしいよ、あそこらへんに」という記録があるので、その時代にはいたのだろうと考えられています。



 しかし、一体どこからやってきたのかは、本当にわかっていません。



 そしてもっと興味深いことに、ヘブライ人たちは、「ひとつの氏族」ではなかったらしいのです。いろいろな出自を持つ雑多な人たちの集合体が、いつのまにか


カナンの地方


に根ざし、そのあたりで集合体を作ったというのが真実に近いようです。





 そのため、聖書内でよく知っている「12の部族」という氏族も、



「ひとつの部族から12の氏族に分かれた」というよりは、「12種類の別々の人種が集まってできた集合体」


だという考え方のほうが近いそうです。



 ただ、これらの人たちにはひとつだけ共通点があって、それが



「いわゆる神やエホバを主に信仰している氏族グループであった」


ことなのだそうです。



 当時のエジプト側の記録には、「ヘブライ人?ああ、うちのはじっこのほうの部族だよ」というものもあるらしく、学者の中には「ヘブライ人はエジプト人の一派である」と考える人もいます。



 ということは、真実に近いのは


「カナン地方に集合した氏族の中には、地元の氏族やよそからの者や、エジプト系やら、いろいろいた」


ということなのでしょう。




 それらのバラバラの部族が、伝説や伝承を持ち寄ったり、集団を形成してゆくことで、聖書の記述がまとまってくるようになりました。





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 さて、この一団にとって、大きなエピソードが2つ3つくらいあります。



 その第一は、やはりモーセのエジプト脱出ですが、これは「ヘブライ人全員の話ではなく、エジプト系の一部のグループの脱出劇」だという説もあります。


 
  第二からはちゃんと全体に関わるものですが、やはり「ダビデ→ソロモン」と自分たちの王国をちゃんと作った!ことが、彼らにとっては重要な出来事でした。



 流浪の民であったヘブライ人が、やっと建てた自分たちの王国ですから、ある意味


「最初で、最後の成功体験」


であったことは想像に難くありません。





 ですから、のちに新約聖書の時代になっても


「救世主はダビデの子孫から出る」


なんてことが預言されるのには、ちゃんと理由があるわけです。


 ダビデとソロモンの時代だけが、ヘブライ人にとって「ひとつの理想の時代」とされたわけです。



 さて、この時代に一応の栄華を極めたイスラエル王国でしたが、ここから転落がはじまります。



 まず、北のイスラエル王国と南のユダ王国に分裂し、北王国はアッシリアに滅ぼされます。



↑ ここ大事です。試験に出ます。



 なぜ大事かというと、この段階で、北王国の10部族がバラバラになり、崩壊してしまうからです。


<失われた10支族>
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%81%AE%E5%A4%B1%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%9F10%E6%94%AF%E6%97%8F





 ということは、残ったのは南のユダ王国の2部族だけですね。



↑ここも大事です。


 以前の記事を思い出してください。

https://goodbye-jw.blogspot.jp/2016/05/blog-post_55.html





 前回の記事で、聖書に出てくる二つの神、「エルもしくはエロヒム」と「エホバ」について説明したときに、



エロヒムは、北部で信仰された神


エホバは南部で信仰された神



だと説明しました。



 だから、「エホバ」が聖書のなかで優勢になったのです。北部系の信仰は、南部系の信仰によって上書きされちゃったのです!!!




 そして、残ったユダ王国もバビロニアによって滅ぼされます。




 でも、のちに彼らは許されて、戻ってきて神殿の再建を許されたこともわすれてはいけません!!




 ここから先、復活したユダヤ民族は、部族外の結婚を禁じ、「ユダヤ民族」としての独立性を増してゆくことになりました。




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 さあ、なんとなくわかったきましたね!


 どうして、エホバが聖書全体の統一神へと変化していったのか。


 そして、聖書の著者が口がすっぱくなるほど、「エホバに従え」と言うのか。



 その理由は、単純で明快です。



「エホバに従ったら王国は栄えるが、従わなければ、えらい目に逢う!!」



それが、聖書の著者たちの実感のこもった主張だったのです。




 聖書がの成立のうち、いわゆるモーセ五書については、バビロン捕囚の間に、「自分たちのアイデンテティを確立するためにまとめられた」と考えられています。





 もし、あのとき一旦滅んで、そして復活したのが北王国だったら、今頃私たちは


「エルの証人」か「エロヒムの証人」


をやっていたことは間違いないでしょう。



 そして、あんまり「ねたむ神、そねむ神であるエホバを恐れず」、もう少しのんびりと創造主をたたえていたことは想像に難くありません。




  そうです。



 あなたは、本来であれば今のようにエホバがあなたを滅ぼしつくそうとするなんて恐ろしい話におののく必要はなかったのです。



 だって、創造主は、すべての生きとし生けるものに公平な方であったでしょうから!








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