2017年6月25日日曜日

エホバの証人を離れてから 「自分のなかの選民思想」とつきあってゆく方法




 エホバの証人の信仰を持つ上で、私達が大きく影響を受ける一番のポイントは、


「選民思想を持ってしまう」


ことにほかなりません。


”わたしたちだけが王国のよいたよりを持っているので、のべ伝えなくてはならない”


”わたしたちだけが、真理を知っている”


”わたしたちだけが、楽園へ行ける”



というエリート意識は、信者の生活の根幹となります。




 この選民思想は、ユダヤ人だけが神に選ばれ、カナンの地へ行ける、という旧約聖書の概念をそのまま現代的に教義化したものですが、エホバの証人の信者である時には、これが



「自分を励まし、鼓舞するアイデンティティそのもの」



となるわけです。





 この選民思想が、いろいろな弊害をも起こしていることは、エホバの証人から離れた人は、すでにご存知でしょうので、その点についてはここでは触れません。





 問題は、あなたがエホバの証人を辞めた後に生じる



『選民ではなくなった感』『エリートではなくなった感』『特権がなくなった感』『真理を見失った感』



といった喪失感とどう折り合いをつけてゆくのか、なのです。




 2世信者さんの多くは、もともとが制限の生活を送っていますので、組織から離れることで


「これで自由になったぜー!世のおともだちとおんなじことができるぜー!」


で済む人たちも多いのですが、なまじっか「真面目に聖書を学んでいた2世」や「自分から信仰していった1世」については、



 この剥奪感覚と喪失感覚にはハンパないものがある



と思います。






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 そのため、エホバの証人を辞めた人の中には、



『自分を見失い、いわゆる自分を傷つけるような悪に染まってゆく』


人や、


『ほんとうの真理とやらを求めてさまよい歩く信仰難民になってゆく』


人もいます。あるいは別の宗教へ鞍替えをする人もいるわけです。




 選民思想を失ったわたしたちは「ほんとうにちっぽけな存在で、何の価値もない、むしろこの世の人たち以下」になってしまうような感覚に襲われるわけですが、 私は、そうした不安におしつぶされそうになる人たちへの処方箋、救いの方法を知っています。



 安心してください。大丈夫です。あなたの感覚をきちんとサポートする方法はいくつかあります。



  どの方法があなたに合っているかはわかりませんが、例を挙げてみましょう。






■ 自分の過去を、価値のあるものとして認める方法


 自ら信者になった人は、「途中で寄り道をしたけれど、この世界の成り立ちについて考えた経験は、きっと自分だけの大切な体験である」と認めてみましょう。


 ご承知の通り、この世で生きている人の大半はそうしたことを考えずに過ごしていますので、これらの哲学的な問いと向き合ってきたことは、あなただけのアドバンテージとなります。


 自分の中の教養としての聖書は、かならずあなたの人生を豊かにすることは間違いありません。


 それはそれとして、否定せず認めてしまってよいと思います。



 私は、個人的には「創造主がいることは、自分の中で肯定してよい」という立場をとっています。


 聖書に書かれた創造主像や、いわゆるエホバの性格をしている創造主がいるとは思えませんが、もう少しニュートラルな神がいるかもしれない、と思うことは全く問題ありません。



 ※「ではどのような神が本当の真理なのか」といった部分に興味がある人は、私なりの答えはもう一つのブログに書いていますので、ご参照くださいませ。






■ 自分自身の価値を、別の次元から探し出す方法



 私は以前、高校教員をしていた関係で、カウンセリング的なアプローチを取ることが多々あります。


 現役の仕事をしていた時は、生徒たちは「エホバの証人」ではないわけですから、彼らや彼女らがいる世界の中で、


「生徒たち自身が価値を自分に見出せる方法」


をサポートするのが任務だったのです。


 もっとも簡単なのは、


「あなたはこれこれこういうことができるから、価値がある」



と評価することです。こうした良い点は、自分では気付いていないことも多いので、いわゆるメンターのような指南者がいれば、すぐに長所を見つけられることでしょう。




ですが、中にはそんな得意技や個性を持っていない生徒もいます。


 そうした人には、「あなた自身が、存在しているだけできちんと価値があるんだよ」ということを、示します。

 これも何の根拠もなくそう言われても意味がわからないと思うので、教師時代には個別の事情を考慮しながら生徒にサポートをしてゆくことがありました。





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 エホバの証人を辞めて、今こちらの世界で活躍なさっている人に、わたしからのお願いがあるのですが、



 ぜひ、あなた自身が過去を乗り越えて、新しく組織を離れた人のサポーターとなってください



と常に思っています。



 みなさんの中には、もと司会者として「誰かを組織に導いた」経験を持っている人も多いことだと思います。


 その技術を使って、まったく逆の内容を伝えることは、難しいことではありません。



 もし、私が持っている「新しい自分を見つけるプログラム」に興味があるという方がいれば、いつでも伝授しますのでぜひご連絡をください。


 一般的なカウンセリングなどでは、エホバの証人の実際についての知識や共感があまりないと思うので、その点で


「ああ、カウンセリングではわかってもらえないんだ」


と感じた方は多いと思います。その辺りは、まったく異なる配慮をしています。


 (宗教などとはいっさい関係がありません。ご安心ください。費用もかかりません)




 





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