2017年6月22日木曜日

エホバの証人、その崩壊の日は近い?! ~組織は「合理的」に失敗する~



 私はすでにエホバの証人という組織から離れて30年も経っているので、個人的にはこの宗教についてはあまりなんとも思っていないのですが、逆に30年ぶりに現在のエホバの証人の様子を訊くと、いろいろと変化が起きていてハテナがいっぱいだったりします(^^;;


 たとえば、ipadの活用なんかはその例で、どうして紀元前から守られてきた教えを伝えるのに、ここ数年で登場したガジェットを用いなくてはならないのかよくわかりません。



 まだ聖書冊子協会の名の通り、書籍や冊子を配り倒すほうが宗教としての性には合っているような気がするのですがいかがでしょうか。



 さて、ここで近年気になっているのは、「ハルマゲドンが来る!」といい続けてきた「くるくる詐欺」な側面のあったこの宗教ですが、 どうも、


 ハルマゲドンが来る前に、組織の終焉がやってくるのではないか


という予感がしています。


 あるいは、これは預言者ムコガワへの神の託宣かもしれませんがね(苦笑)





 そのことを裏付けるような、興味深い「世の」記事がありましたので、ちょっとそれを引用しながら考えてみたいと思います。



■東芝大失敗の研究~組織は「合理的」に失敗する~
(現代ビジネス)
  http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51710



 奇しくも、東芝さんが、原発がらみの粉飾やらなんやらでえらいことになっていますが、上の記事では


どうして組織というものが「組織としてきちんと運行されようとしていながら、失敗するのか」


について解説がなされています。



 一見、エホバの証人とはなんの関係もなさそうですが、これは組織にとっては大きな課題でもあるのです。



 さて、どういうことか。




 組織がまじめに運用を検討していながら、合理的に失敗の道へ進んでしまうのは「取引コスト」のせいであるといいます。


 記事の中では、組織がその内部で行動を起こすときに、「きちんとやろうとして取り決めたルール」などを守っていると、そのおかげで良い結果がついてくる時期がまず存在することを説明しています。


 ところが、時代や状況が変わったりすると、「取りきめたルール」はこれまできちんと結果を出してきただけに、その変更には多大なエネルギーがかかったり、見えないコストが生じる、というわけです。


 なので、組織においては「変更のためのコスト」をてんびんにかけた結果、「以前のまま運用しようとして失敗する」ことが生じるのです。



 記事の中では、「旧日本軍が、戦術変更のコストに負けてしまった」例や、「東芝が原発撤退のコストに踏み切れなかった」例が挙げられていますが、



 JWの組織体制にも、つい思い浮かぶ「取引コスト」が存在する



ことが、あなたにも容易に想像できることでしょう。




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 離れた者として外部から眺めていると、エホバの証人というのは、実は意外と


「仕様変更に強い、柔軟なシステム」


を搭載していることに気付かされます。それはいわゆる「新しい光」ということばで、聖書の解釈や運用を、変更することができる、というシステムです。



 神様は必要な時に、新しい指針をお示しになられますよ、という理屈ですね。



 ipad投入なんかは、これで説明できるわけですが、実はエホバの証人には、根源的な「取引コスト」が存在していて、それは、



「ハルマゲドンが来る。その基準年は1914年である」


という教義の中核部分です。


 エホバの証人は、アメリカの聖書マニアであるラッセルさんが、「ハルマゲドンがいつやってくるのかをピラミッドの数字を用いて算出した」という学研ムーの世界とか矢追純一さんみたいな話なので、もともと聖書の厳密な研究によってもたらされたお話ではなく、



「思いつき」


レベルの教義からスタートしています。



 それが、興味深いことにエホバの証人にはいわゆる「絶対教祖」が存在せず、その運用を組織という人間ではない「集合体」に任せてきたものですから、


「もともと、あやふやなルールを、みんなでよくわからないまま運用する」


ということを長年やってきました。そうすると、ハルマゲドンが来る話も、復活の話も、14万4千人の話も、



「これまでそう信じてきたんだから、それを大事にしよう」



と思いがちで、これが完全なる取引コストと化すわけです。



 一方、時代に合わなかったり、解釈を変えた点があれば、それは新しい運用がなされるわけですが、(エホバの証人はこの更新作業が比較的多いほうなので、ある意味良心的?)そうするとそこがまさに取引コストの中核部分なので、



「以前から信じてきていた人は、コストとみなされたり、新しい教義と齟齬が生じる」



わけで、これはそのまま「組織への不信感、忠誠のゆらぎ」を生じさせるのです。




 なので、今のエホバの証人に何が起きているかといえば



■1 古い教義・取引コストを優先させようとすれば時代に合わなかったり、情勢と合致しなかったりするので、組織への不信や不満を招く



わけです。そして同時に、



■2 新しい教義を優先して取引コストを処理しようとすれば、これまでの積み上げが無駄になり、古参信者の不信や不満を招く



ことにもなります。ええ、どちらにしてもうまくいかないので、組織は頑張れば頑張るほど失敗するのです。





  というわけで、預言者ムコガワは、「目覚めよ!終わりの時は近い」と組織の内部のみなさんに警告しているのですが、



 その終わりの時とは、ハルマゲドンではなく、エホバの証人の分裂解体



を意味しています。



 それでなくても昨今のエホバの証人は、組織論として素人采配が多すぎます。




 まず、 内部で有能なエリートを育てず、学歴批判をすることで、組織の中枢を「アホ」ばかりにしていること。

(オウムの例でもわかるように、エリートは科学的知識を持っていても宗教を信じるのですから、2世を進学させたらいいのです)




 つぎに、奉仕時間のノルマを過剰に課すことで、信者が「現金を生産する」時間を奪い取っているために、組織が貧乏になっていること。

(通常のプロテスタントらしく、「仕事をして金を稼ぐことも神への奉仕」という視点をもてばいいのです。特開者へ払う金もなくなったらしいですな。)




 信者数の減少や排斥制度などで「追い出す」ことしか考えていないため、組織を維持するには「新しいカモを呼び込むしかない」のですが、そのために奉仕活動しかできない人材をやみくもに回転させる羽目になり、自転車操業状態になっていること。

(当然、新しく入信する人材は、どんどんレベルが低下する。組織や会衆が機能的に成立できず、長老の資質も下がる一方)



 そりゃ、古参信者からみたら、「なんじゃこりゃ。何が起きてるんだ」とよけい思いますわな。





 ムコガワはやさしいので、こうして組織が崩壊した後に「エホバ難民」となってしまった人たちの受け皿のようなものが必要だと思っているのですがねえ(^^;;;



























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